あの空の音を、君に。
優花がサンドイッチをすべて平らげ、私の食べるところを真っ正面から見つめられた。
優花の顔は整っている。
特別大きいわけではないけど、くりっとかわいい目。
ハーフみたいな高い鼻。
美形だ。
いくら女子だとは言え、そんな顔で見つめられたらドキッとしてしまう。
こんな私っておかしいのかな。
いやいや、でも、変な方向に進む予定はないからっ。
私の顔をしばらく見つめていた優花がぱっと口を開けた。
「涼って好きな人いるの?」