あの空の音を、君に。



文化祭までに、スランプから這い上がることはできなかった。


私に変わって、文化祭でのコンクール曲は彼女がソロを吹いた。



そのときの彼女の顔が忘れられない。



あの優越感にひたったどや顔。

私を見下す目。



怖かった。



部活を引退するとき、彼女に言われた。



『コンクールでソロ吹いたくらいで調子のらないで』


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