あの空の音を、君に。



家に帰ってベッドにダイブした。


枕に顔をうずめて、これでもかってくらい叩いた。




なんで俺なんだよ。


なんか悪い事でもしたか?


気に障るようなことしたか?


何にもしてねーだろ。





クソッ





気づいたら、目の前の壁が少しへこんでいた。

俺の手は、こすれて赤くなっていた。




無意識のうちに、机の上に置いてあったコンクールのときの写真を写真立てごと壁に投げつけていた。



パリンという音をたてて、ガラスが砕け散った。


俺の希望も砕け散った。


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