あの空の音を、君に。



「あ、始まった」


少し時間が経ってから、また試合が始まった。

優花の声が耳に届き、私はグラウンドに目を向けた。




黄緑のゼッケンをつけた人が、ボールを足元に引きつけた伊月の前を拒んでいた。




がんばれ




そう心の中でエールを送った。


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