あの空の音を、君に。
「ね、私たちもいるんだけど。イチャイチャすんのもいいけど、こっちの存在も忘れないでね」
後ろから、優花の不満そうな声が聞こえた。
「あのなぁ。お前、練習中にあんな大声であんなこと叫ぶなって。先輩達いんのに」
「さっさとゴール決めない伊月が悪いんでしょ」
「どう考えたってお前が悪いだろ」
「いじけてるー」と優花が伊月を笑った。
「うるせぇ」と伊月も負けじと言い返す。
「まぁまぁ」と海くんが2人をなだめる。