あの空の音を、君に。



そのカミングアウトをきいて、伊月は考え込んでしまった。



「だって、高校1年生だよ? ちょっと遅いくらいじゃないの?」



伊月にとってはビックリでも、私にとっては普通なことだと思う。


私の感覚がおかしい可能性もあるけど。



「そっか。涼は、俺が初めてなんだ」

「うん。伊月は……みのりさん? だっけ」

「うん」



我ながら、みのりさんの名前を覚えていただけで上出来だ。


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