あの空の音を、君に。



結局、廊下に出て優花を探すはめになった。


昼休みといえば人ごみになるピークなのに、それに加えていろんな人が転校生を一目見ようとうようよしていた。



「めっちゃカッコいいんですけど」

「東京で芸能活動でもしてたんじゃない?」

「あたし一目惚れかもー」

「面食いすぎでしょ」



近くにいた女の子たちの話し声が聞こえてきた。


そんなにイケメンなんだ。

見てみたいかも。

いや、伊月に失礼だ。



そんなことを頭の中で考えていたら、優花が「涼ー!」と手をあげて居場所を知らせてくれた。


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