あの空の音を、君に。



優花は教室の前側のドアの近くにいた。


私は人ごみの間を縫うようにして優花に近づく。



「めっちゃカッコいいんだけど」



ルックスより性格という優花までもがさっきの女の子たちのように感想を述べた。



「そんなにカッコいいの?」

「涼も見てみなよ」



優花が指差す方向を目で追った。


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