あの空の音を、君に。
「バカじゃないの」
「バカじゃねぇ。本気だ」
流星はバカだ。
私の気持ちなんて何も考えてない。
流星は自分勝手なだけだ。
「私ね」
もう、無理だった。
全部、吐き出したくなった。
今までの過去も、今起きた事実も。
さっきの怖さ、恐怖感。
私に大きなショックを与えるには十分過ぎるほどだった。
「彼氏いるの」
それを聞いて、流星は何も言わなくなった。
ただただ、私の目を驚いたようにまっすぐ見つめているだけだった。
私はその視線をそらし、黙って校舎内に入っていった。
流星なんて、嫌い。