あの空の音を、君に。
伊月の後ろ姿が見えなくなるまで見つめて、激しい後悔に襲われた。
私が、転校生なんかでうかれて見に行ったからいけなかったんだ。
屋上なんて行ったから、流星にあんなことされたんだよ。
もう、生きている心地さえしなかった。
伊月が私の前から消えた。
流星が私の前に戻ってきた。
私、いつまでこんなこと繰り返したらいいの?
涙さえも流れない。
伊月との、最初で最後のキス。
それは、傘に打ちつける雨のように冷たいキスだった。