あの空の音を、君に。
「伊月のこと支えられんのは、涼ちゃんだけだから」
なでる手をとめて、真剣な顔つきになった。
「だから。俺は伊月のそばに涼ちゃんにいてほしい」
その言葉にウソは絶対になかった。
海くんの気持ちがその言葉に溢れていた。
「もう一回、伊月と向き合ってみてくれない?」
海くんのその言葉に、少し迷いながらも、私はしっかり頷いた。
私に、逃げる権利なんてない。
今の私がするべきことは、伊月を支えることなんだ。