あの空の音を、君に。
「あっ」
私が教室の外で頭をフル回転させていたら、その教室から女の子が1人出てきた。
その女の子と、ばっちり目が合った。
今声を出したのは、私じゃなくてその女の子。
「話したことある?」「ないよね」
頭の中で私同士で話し合う。
「話しかけてみる?」「あんた、できんの?」「無理だわ」
頭の中で私同士の小さな会議が開かれる。
「あの――」
「はっはいっ!」
目は合ったけど、まさかあっちから話しかけてくれるとは思っていなかったから、飛び上がってしまった。
恥ずかしい!