あの空の音を、君に。



私たち4人は、静かに学校までの道を歩いた。


これほど空気が重いと感じたのは初めてだった。



伊月の聴力があと少しだから?

伊月のお母さんのこと?




違う。

私の中のもやもやは、それとは違った。




『音楽なんて』




さっきの言葉が蘇り、頭の中に響き渡る。




さっきからずっと、どこかで引っかかっていた。


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