あの空の音を、君に。
隣を見ると、メールの送り主がニヤッと笑ってこっちを見ていた。
その無邪気さに心を和ませながら、彼のアドレスを登録する。
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はじめまして。
登録したよ♪
深山涼
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メールを打つのが苦手な私は、何度か間違えながらも本文を打ち、送信した。
隣で、ケータイのバイブ音が聞こえてくる。
岡村さんは、私のメール(だと思う)を少しの時間見つめていて、時が止まったようにピクリとも動かなかった。