あの空の音を、君に。



里麻は今日も彼氏とランチタイムだもんね。


邪魔しちゃいけない。


あーあ。

なんで私って、こんなに人見知り激しいんだろう。



待ちかまえている昼休みのことを考えながら、私はノートの端に、得体の知れない生き物(怪獣似)を書いた。

もう、教卓で話をし続けている先生なんて、眼中になし。


その生き物を見ながら、我ながらかわいいのが書けたと関心する。



そんなくだらないことをしていたら、四限目の終わりのチャイムが鳴った。



私はいつものように、教科書とノートをささっとすばやく片づけ、鞄からお弁当を取り出して教室を飛び出した。



早くしないと、雨が降り始めちゃう。


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