あの空の音を、君に。



「私、里麻以外の人とここまで打ち解けれるなんて思ってもみなかった」



――しかも、あの岡村伊月さんと。


という言葉はさすがに口に出さなかったけど、本当に成長したと思う。



つい最近まで、人見知りが激しくて、男子はもちろん、女子とも初対面の人とはうまく話ができなかったのに。


伊月と話をしていると、魔法がかかったように口がなめらかに動く。



伊月を見ると、爽やかな笑顔でこっちを見ていた。


その笑顔に見つめられると、少しだけドキッとしてしまう。


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