あの空の音を、君に。
里麻は、人を寄せ付ける魅力があった。
大げさに言うと、魅力しかなく、欠点なんて何も思いつかなかった。
ふわふわとした女の子らしい容姿や、ぜひ友達になりたいと思ってしまう性格。
里麻自身だけじゃない。
里麻が持っている持ち物は、全部宝石のようにキラキラ輝いていた。
里麻の家も、新築じゃないのに、それに負けないくらい木のいい匂いで満ちあふれていた。
里麻の家族だって、心優しい両親やお兄さんやお姉さんに囲まれている里麻を見ていると、どうしても、私もこの家族に入りたいと思ってしまうほど魅力的だった。