好き…だけどつらいよ…



花園さんが高浜さんと
どこかにいったことを確かめてから
あたしは屋上にむかった。



「廉…?」




ゆっくり扉をあけてみると
廉はフェンスにもたれかかっていた。



「なんで…ここにこないんだろな」


そういった廉の顔は
今にも泣きそうな表情だった。



ねぇ…お願いだから……

そんな苦しそうな顔しないで…








「…ねぇ廉…あの、さ

あたしたち…もう一緒にいるの
やめない?」



廉は一瞬びっくりしたようであった。



「どした?」

「…廉は。

彼女だけをみなよ
湧井くん…狙ってるよ」


女のあたしだからわかる。


なんとなくだけど…そう感じる。



ひるむ様子の廉をほって
坦々と話続けるあたし。

「湧井くんに奪われちゃう前に
廉が行動しなきゃだめでしょ?」


ポカンとしている廉は…
きいてるのかな?

< 136 / 174 >

この作品をシェア

pagetop