好き…だけどつらいよ…
花園さんが高浜さんと
どこかにいったことを確かめてから
あたしは屋上にむかった。
「廉…?」
ゆっくり扉をあけてみると
廉はフェンスにもたれかかっていた。
「なんで…ここにこないんだろな」
そういった廉の顔は
今にも泣きそうな表情だった。
ねぇ…お願いだから……
そんな苦しそうな顔しないで…
「…ねぇ廉…あの、さ
あたしたち…もう一緒にいるの
やめない?」
廉は一瞬びっくりしたようであった。
「どした?」
「…廉は。
彼女だけをみなよ
湧井くん…狙ってるよ」
女のあたしだからわかる。
なんとなくだけど…そう感じる。
ひるむ様子の廉をほって
坦々と話続けるあたし。
「湧井くんに奪われちゃう前に
廉が行動しなきゃだめでしょ?」
ポカンとしている廉は…
きいてるのかな?