好き…だけどつらいよ…



そのときだった。




「ちょっとわりぃ」

うつ伏せ状態の廉に
一言とおして花園さんの
かばんをとったのは

湧井 恭介くん。



その声に反応して
うでのなかに囲まれてた
顔をあげた廉…




廉はあたしがいままで
見たこともないくらいの
怖いかおで湧井くんを睨んだ。



湧井くんはなにもいわずに
廉に背を向けて教室を出た。




あたしは湧井くんを
とめたかった。


そうでなくちゃ
花園さんが…



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