好き…だけどつらいよ…
が…
逆光のあとに見えた顔は
真っ黒なロングをなびかせていた
皐月だった。
「廉っ♪今日は委員の仕事なくて
早く来ちゃった」
っ、
なんで皐月なんだ、?
花園は…、
来ないのか…?
「ねぇ廉?なんでそんな顔してるの?」
「え?」
「…なんか寂しそうな顔」
俺いまそんな顔してたんだ。
「っ、なぁ…花園みなかったか?」
屋上のフェンスにもたれて
片ひざをかかえながら
皐月に訊ねた。