好き…だけどつらいよ…
は…?
唖然とする俺をまえに
湧井の目はたしかな眼差しを
おれに向けている…
「おまえらが両想いっつーのは
みててわかってた。
だからおれは諦めたんだよ。
一度は。
けど…!
おまえが告って付き合い始めた結果が
この有り様だ!!
あいつに…弥生にそんな思いさせる
やつなんかに…
弥生を幸せになんてできるわけねーだろ!」
湧井の想いが…
いまになってやっとわかる…
俺は…
最低だ…。
「…頼むから…もう弥生から
身を引いてくれよ…
あいつに関わんないでやってくれ…」
さっきまでの冷静さがなくなった
湧井のこえは、
すすり泣くかのように小さく
ちからない声だった。