禍津姫戦記
ざくざくと土を踏んで大股に近づいてくるものがあった。
カリハは、ハバキがおしげもなく裸身をさらしているのを見て軽く舌打ちした。
「ハバキ、そのなりは何だ。相変わらず餓鬼だな。長が呼んでいるぞ」
「親父どのが? こんな朝っぱらから、いったい俺に何の用だ」
「知るか。云うなといわれたのだが、教えてやる。藤ノ森、水ノ江、室生の長も来ているぞ」
カリハは、ハバキがおしげもなく裸身をさらしているのを見て軽く舌打ちした。
「ハバキ、そのなりは何だ。相変わらず餓鬼だな。長が呼んでいるぞ」
「親父どのが? こんな朝っぱらから、いったい俺に何の用だ」
「知るか。云うなといわれたのだが、教えてやる。藤ノ森、水ノ江、室生の長も来ているぞ」