禍津姫戦記
「みなも知っての通り、その神殿はただの飾りではない。隣りあう氏族が一丸となってモモソヒメの軍に立ち向かうための、堅固な砦ともなるものである。われらはそれぞれここに持参してきた宝を神殿に奉納することで、その結束のあかしとする。これに相違ないな?」

 宝とは室生の足玉(たるたま)、藤ノ森の生玉(いくたま)、水ノ江の比礼(ひれ)、トウノミネの鈴、そしてカツラギの剣だった。
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