禍津姫戦記
 安日はにっこりしてみせた。
 ハバキは黙って考え込んだ。

(なるほどな。よく考えている。それにひきかえ親父たちは鼻の下をのばしてだらしのないことだ)

「さっきから見ていればおぬし、酒は強いが愛想がないのう。ハバキ、なんとか云ったらどうだ」
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