禍津姫戦記
「およそ三百かと」

「三百か」

 ハバキがすぐに動かせるのは二百だった。相手はろくな訓練も受けたことのない、ただの農民だ。ハバキの目の色を見て、フナジの痩せた顔が真っ青になった。

「もしや水ノ江の民を皆殺しにするつもりではあるまいな」

「それは、時と場合による」
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