禍津姫戦記
「民が武器を手に立ちあがったというが、ワザヲギの里が襲われた時と似ている。ハバキ、占を立てていては間に合わぬ。わたしもともにそこへ連れていってくれ」

 ハバキはそのいらえを待っていたというように、ひれを姫夜の肩にかけた。

「すぐに支度をしろ。俺のそばを離れるな」
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