禍津姫戦記
 ハバキが選りすぐりの精鋭を五十、残り半分ずつの兵を、カリハと水ノ江の長フナジが率い、馬で一刻ほどかけて、水ノ江の柵にほどちかいアスカ川の川べりに到着した。
 すでに太陽が東の空を曙色にそめている。あたりは川の流れる音ばかりで、反乱が起きたとは思えない不気味な静けさが漂っていた。
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