禍津姫戦記
 割れ目にとらわれたヤギラの体がずん、と地に沈んだ。
ハバキがとっさにその手をつかんだ。
 姫夜のうちで、姫夜だけに聞こえる鳥神ケツァルコアトルの声が囁いた。

(神の子よ。そのものを救うてはならぬ。水ノ江の民はカミを捨てた。助ければクチナワの怒りに触れようぞ)
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