禍津姫戦記
 ややあって、押し殺したような声で、姫夜はいった。

「やはり――わたしが女だと、とうに気づいていたのだな」

「ああ」

 ハバキの答えを聞いて、ふっと、姫夜の声がやわらいだ。

「そうか……いっそすこし気が楽になった」
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