禍津姫戦記
 ハバキはぎくりとして手をゆるめた。

「すべて話せとは云わぬ。だが、なぜそうまでしてモモソヒメはそなたをさがしている? モモソヒメの目的はなんだ」

 姫夜はくちびるをかみしめていたが、涙を振り払い、かすれた声でこたえた。
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