禍津姫戦記
姫夜は怒ったような、くぐもった声でこたえた。
「ハバキは……ずるい。ハバキとて、まだ十八ではないか」
「俺は王だからな」
ハバキはひくく笑い、姫夜の頭を抱え寄せて、やさしくゆさぶった。
姫夜のなかで張りつめていたものがほどけた。姫夜は声を放って、泣いた。
「ハバキは……ずるい。ハバキとて、まだ十八ではないか」
「俺は王だからな」
ハバキはひくく笑い、姫夜の頭を抱え寄せて、やさしくゆさぶった。
姫夜のなかで張りつめていたものがほどけた。姫夜は声を放って、泣いた。