禍津姫戦記
 夜半になると、今まで口数がすくなかったものも、酒が入ってしだいに大胆になり、ハバキに戦さの話をせがんだ。
 姫夜は出された酒にも手をつけず、じっとこらえていた。酒のにおいだけで、ざわざわと血潮がうずいていたが、一口でも口にすれば、止まらなくなり、どうなるかわからない。
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