禍津姫戦記
「おお、姫夜。戻っていたのか。どうしたんだ、衣などかぶって暑苦しい。ここはもうおまえの館だ。くつろげばいいだろう」

 気安く声をかけてきたのはカリハだった。

「ああ、そうだな」

 姫夜はほっとしたように、被っていたうすものを取った。カリハはそわそわとたずねた。
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