禍津姫戦記
「ハバキなら、もっぱら若者たちと戦さの話ばかりしていた。女子はそばに寄せ付けもしていなかった。カリハどのが聞きたいのはそういうことだろう?」

「ふうむ。そうだったのか」

 カリハはちょっと面食らったように姫夜を見た。が、肩の力を抜いて云った。

「ならば、妻問いをしたとか、そんな話も持ち上がっておらぬのだな? あいつが俺に隠すこともないと思っていたが、どうなんだ?」
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