禍津姫戦記
「応え……ぬ……」

 ハバキの腕のなかで、姫夜の声が低く、かすれた。
 姫夜は思い詰めたような瞳でハバキを見上げた。
ハバキの肩に手をまわし、ゆっくりと顔を近づけてきた。

「そのへんにしておけ、クチナワ」
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