禍津姫戦記
 姫夜は舞殿からさっと飛び降り、焚き火のまわりを回り始めた。たちまち村人たちは姫夜のあとを追って輪になり踊り始めた。上手いも下手も関係ない。拍子に合わせて足を踏み、手をふりまわし、どんどん人がふくれあがり、輪は大きなうねりとなった。
 足の弱い老人たちはそのまわりで手を合わせて伏し拝んだ。
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