禍津姫戦記
ハバキはほっとして、静かに馬をおり、花を持ってそっと岩をまわった。
枝に姫夜の衣がかけてある。
ぽきりとハバキの足の下で、小枝が鳴った。
湯のなかの姫夜がざばっと湯をはねかして振り返った。
「こんなところへ、ともも連れずにくるとは、向こう見ずな奴だ」
枝に姫夜の衣がかけてある。
ぽきりとハバキの足の下で、小枝が鳴った。
湯のなかの姫夜がざばっと湯をはねかして振り返った。
「こんなところへ、ともも連れずにくるとは、向こう見ずな奴だ」