禍津姫戦記
ハバキが陽気に声をかけると、姫夜は大きく安堵の息を吐き出した。
それから慌てて、湯の中に沈み込んだ。
「ハバキか! モモソヒメの追っ手かと思ったぞ」
「だったらどうする。なぜ一人で抜け出した。歌垣はまだ終わっていないぞ」
「わたしの――今宵のカンナギとしてのつとめは、終わった」
それから慌てて、湯の中に沈み込んだ。
「ハバキか! モモソヒメの追っ手かと思ったぞ」
「だったらどうする。なぜ一人で抜け出した。歌垣はまだ終わっていないぞ」
「わたしの――今宵のカンナギとしてのつとめは、終わった」