禍津姫戦記
「なぜ……?」

「歌垣の宵だ。受け取れ」

 姫夜は喜んでいいのか、怒っていいのかわからぬような顔をした。

「歌垣なのに――歌がないのはおかしい」

「それも、そうだな」

 ハバキは腕組みし、すこし考えてから、ゆっくりと歌をよんだ。
< 477 / 647 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop