禍津姫戦記
「わたしが……禍津神――?」

 姫夜は噴き出す血をおさえながら、つぶやいた。ヤギラは大声でわめいた。

「そうだ! お前が――お前さえ来なければ、モモソヒメは神域を犯したりはしなかった」

「ちがう! モモソヒメはこの中つ国のすべてを――」
< 484 / 647 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop