禍津姫戦記
妖艶な女の声をハバキは聞いた。その声は毒をしたたらせながら、どこか遠いところから響いてきているのだった。
(穢レタ血ニマミレヨ、呪ワレヨ――クニツカミニ、魂マデ喰ラワレテシマエ)
妖獣はのたうちながら、長い尾を激しく姫夜の上に打ち下ろした。
肌が斜めに切りさかれ、深紅の飛沫がとぶ。
(穢レタ血ニマミレヨ、呪ワレヨ――クニツカミニ、魂マデ喰ラワレテシマエ)
妖獣はのたうちながら、長い尾を激しく姫夜の上に打ち下ろした。
肌が斜めに切りさかれ、深紅の飛沫がとぶ。