禍津姫戦記
「那智ッ、那智はいるか!」

 ハバキは、姫夜のからだをかついで館に運び込み、大声で那智を呼んだ。若いものたちはまだ戻っていないはずだった。年老いたものたちは休んでいたが、ただならぬハバキの声に、那智とクラトとがかけつけてきた。

「これは――」
< 504 / 647 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop