禍津姫戦記
 すがりついて叫んでも、ハバキは微動だにしない。うねるように筋肉が肩に盛り上がる。
 ハバキ。
 繰り出された剣は白蛇となってうなりをあげ、伊夜彦の胸にむかって飛んでいく。
 砕け散った水晶のかけらが四方に飛び散る。そして――

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