禍津姫戦記
「よく考えるんだ。どうすればおまえの兄を救えるか」

「救う……?」

 姫夜の目が大きくなった。姫夜は我知らず、神司の威厳も誇りもかなぐりすてて、ハバキに子イヌのようにすがりついていた。
 ハバキは困ったような声で云った。
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