禍津姫戦記
「満月の日までうかつな行動は取らぬと誓えるか。一人で行ったりしないと。そうすれば俺が――助けてやる」

 姫夜の見開いた目からぽろぽろと涙がこぼれ落ちた。やがてこっくりと頷く。

「ち、誓う。ハバキ、本当に、助け、て――?」

「そうだ。だからもう泣くな」

 姫夜は目をこすって頷いた。
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