禍津姫戦記
姫夜はハバキがなにをたずねようとしているのかわからぬままに、首をかしげ、おのれのうちをさぐるように目を細めた。そして答えた。
「今は――鳥神はいない。小さい神々も。眠っているのかもしれぬ」
「クチナワは……」
クチナワというぞんざいな呼び名に、姫夜はちょっと顔をしかめた。
「今は――鳥神はいない。小さい神々も。眠っているのかもしれぬ」
「クチナワは……」
クチナワというぞんざいな呼び名に、姫夜はちょっと顔をしかめた。