禍津姫戦記
「蛇神は……いつも深い湖の水底にいるように感じる。でも今は水面近くまで泳ぎ出てきている。そういえば蛇神は、ハバキがそばにいるときは、割合近くにいるような気がする」

「おまえが話しかければ答えるのか」

 姫夜はふたたび黙りこんで内に意識をむけた。

「すぐそばにいる……けれど……わからない」
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