禍津姫戦記
姫夜は三人と間近く向きあってすわり、翡翠の勾玉を一人一人に手渡した。
カリハとカヅノに勾玉を渡し、最後にクラトの手にふれた瞬間、姫夜ははっとした。
アゲハの恋歌とそれに対する返歌が響き合うのが《聞こえ》たからだった。
三人はそれぞれ大事そうに、玉を懐の守り袋にしまいこんだり、首にかけたりした。
カリハとカヅノに勾玉を渡し、最後にクラトの手にふれた瞬間、姫夜ははっとした。
アゲハの恋歌とそれに対する返歌が響き合うのが《聞こえ》たからだった。
三人はそれぞれ大事そうに、玉を懐の守り袋にしまいこんだり、首にかけたりした。