禍津姫戦記
好きにしていいと云われても、何をすればいいかわからず、ただぼんやりと過ぎた日々に思いをはせていた。
「名をつけるがいい」
ハバキがくったくのない声で云った。姫夜はその賢そうな馬をみつめた。額に星がある。
「イザヨイ……イザヨイにしよう」
「よい名だ」
「名をつけるがいい」
ハバキがくったくのない声で云った。姫夜はその賢そうな馬をみつめた。額に星がある。
「イザヨイ……イザヨイにしよう」
「よい名だ」