溺愛MOON
――そっか。
おやすみ。もう寝るね。
私にできたのはその場から逃げることだけだった。
「香月ちゃん、キュウリがたくさんできてるで、持っていきな」
「あっ、うん。ありがとう、高橋さん」
高橋さんのお庭には小さな畑がある。
トマトにナスにキュウリ。
太陽を存分に浴びた夏野菜がたわわに実る。
足を痛めた高橋さんの代わりに水をやり、肥料をまくのも私がしている。
はさみで実った野菜を収穫する。
暑い。
麦わら帽子を通して日差しが焼けつくように肌を焼く。
くらくらする。
――昨日は一睡もできなかった。
おやすみ。もう寝るね。
私にできたのはその場から逃げることだけだった。
「香月ちゃん、キュウリがたくさんできてるで、持っていきな」
「あっ、うん。ありがとう、高橋さん」
高橋さんのお庭には小さな畑がある。
トマトにナスにキュウリ。
太陽を存分に浴びた夏野菜がたわわに実る。
足を痛めた高橋さんの代わりに水をやり、肥料をまくのも私がしている。
はさみで実った野菜を収穫する。
暑い。
麦わら帽子を通して日差しが焼けつくように肌を焼く。
くらくらする。
――昨日は一睡もできなかった。